◆NPOとゼブラ連携障害児支援など後押し◆
■文具メーカーのゼブラ(東京)が、岩国市のNPO法人や山口市の県立大と連携して「寄付金付きボールペン」を相次いで売り出した。文具店や大学内の売店で購入すると、売り上げの一部がNPOや赤い羽根共同募金に自動的に寄付される仕組み。新たな社会貢献の形として注目を集めそうだ。
 支援を受けるNPOは、発達障害児の就労支援に取り組む「エルマーの会」や子供の電話相談を行っている「チャイルドライン岩国ステーション」など岩国市の6団体。
 NPOに資金調達のノウハウを指導している県共同募金会主任主事の久津摩(くづま)和弘さん(32)が、ゼブラに各団体を紹介したのを機に支援計画がスタートした。
 ゼブラは各団体の名称とロゴマークが入ったボールペン6種類(150円と200円)、各300本を製作。25日から岩国市の三つの文房具店で販売し、1本の売り上げにつき30~37円を団体に寄付する。
 「チャイルドライン岩国ステーション」事務局の中川啓子さん(53)は「団体の存在や活動のPRにつながれば」と期待。久津摩さんは「資金難に苦しむ全国のNPOも参考になるはず。新しいビジネスモデルを岩国から発信したい」と話す。
 問い合わせは、いわくに市民活動支援センター(0827・44・0288)へ。
 一方、県立大社会福祉学部の学生たちもゼブラと共同でボールペンを商品化。胸ポケットにさすと、赤い羽根を着けているように見えるデザインで、大学の英語表記の略称「YPU」も入れた。1本130円。
 7月中旬から学内の売店で販売しており、ゼブラが1本につき5円を赤い羽根共同募金に寄付する。これまでに約760本が売れた。同学部3年、矢野志織さん(21)は「一過性にせず、第2、第3の商品も開発したい」と意気込んでいる。(佐々木道哉)
 
読売新聞 2012年10月25日‎
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